良いツバメの巣と粗悪品

 ツバメの巣が脚光を浴びると、その需要はうなぎ登りになりました。需要があると供給をしなければなりません。そのため粗製濫造の粗悪品が出回るのは、防ぎようがありません。

 良い品は、アナツバメの雄が唾液だけで丹精込めて作り上げた物で純度が高く、透明感のある白色で、高級品として珍重され、高価で取引される物です。しかしその採取は非常に難しく、まさに命がけで高い崖をよじ登って集めなければ得られない物です。また、管理が厳しく採取するには、官憲の許可を得なければなりません。

 それに引き替え粗悪品は、まじりものの多い物で、比較的容易に採取できますが混じり物が多く色も茶褐色で、通常は、ツバメの巣として使えない物です。 ところが、これをあたかも高級のツバメの巣とするため様々な細工が施されています。

 まず、茶褐色のツバメの巣から混在物を取り除き、綺麗に水洗いして、これを漂白するのです。 漂白した物をばらばらにして、綺麗に形を整えると高級品と見違えるようなツバメの巣ができあがるわけです。こういう手品にだまされないよう、本物を見分ける手立てはあるのでしょうか。