いつも見かける犬

 引き綱を付けずに、老婦人が白い小さな犬と散歩をしています。

 人を見つけると転がるように近寄ってきて、臭いをかぎます。婦人が声をかけると又、白い鞠が転がるように飼い主の所へ帰って行きます。

 交差点へ来ると横断歩道の前で、ご主人を待っていて、ご主人に抱きかかえられて横断歩道を渡っていきます。

 この犬は何歳かわかりませんがなかなかよくしつけられていることと思います。家では老婦人と寝起きをともにしているのでは荷でしょうか。綿を丸めたような愛くるしい犬です。小さくてとても愛くるしい犬です。飼い主はわが子のように可愛がっているのでしょう。いつも、この犬と話をしながら散歩している光景を見ていると、人と犬というのではなく親子か、お婆さんと可愛い孫という関係のように思えます。