やかましい犬もご主人様にはかなわない

夜道を歩いていると、狭い庭の鉄格子の中にいる犬が突然、けたたましく吠えることがあります。驚いて犬のかを見ると愛嬌のある面白い顔をしているのです。どうせ鉄格子の向こうで吠えているのだから、食いつきもしないだろうと思って見ていると、犬はますます激しく吠えるのです。

 そんな時に、飼い主さんでしょう、犬の名前を呼んで「静かにしろ」と一喝されると、クンクンと言いながらしずかになり、小屋の中に潜り込んでいくのです。外から「おいどうした」声をかけても、ウントモスントモ言いません。犬にとって、ご主人さまの一言は神の声に等しいのでしょうか。

 この犬は結構大きな牧羊犬のようです。目の回りの毛が黒く背中と尾も黒くて後は白い毛のなかなか姿の良い犬です。

 時々、朝、飼い主に連れられて散歩をしているのを見かけます。よす彼の家のそばを通と吠えますが、散歩中にすれ違っても、ご主人様と一緒だからでしょうか、全く何も反応しません。

 犬は、ご主人様と一勝にいるのが一番幸せなのではないでしょうか。