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初めて食べたラーメンの思い出

 私がラーメンを初めて食べたのは高校1年生の時で、学校の近くの鈴木屋と言うそば屋ですした。値段は40円。湯麺より10円安く焼きそばよりは5円高いメニューでした。

 今から50年以上昔のことですから、今の物価水準からは想像もできないことだと思います。もっとも、当時1ドルは360円でしたから1ドルでラーメンを九杯食べることが出来たでしょう。現在、のレート80円台では大安売りのカップラーメンを1個買うことしかできないでしょうが!!

 当時のラーメンの中身は醤油味のスープに中華麺が入りその上に薄い焼き豚とホウレンソウ・薄いナルト一切れとシナチク・ネギが乗った程度のシンプルな物でした。

 当時も、店によって多少スープの味が違い焼き豚の大きさ厚さががちがっていました。

 当時は、一杯35円等と言う店もありました。そこのラーメンは焼き豚の代わりに丸ハムを半分に切った物がのっていました。どこもかしこも貧しいながら創意工夫をこらして利益を上げるためにいっ一所懸命だったのではないでしょうか。

 高校時代のことです。私がいつものようにラーメンを食べていると柔道部の後輩が同じ店に入ってきてラーメンより10円高い湯麺を注文しました。彼は、それを悠々と食べて一寸会釈をして出て行きました。授業の終わった後の部活の練習で、そば屋で会った後輩と少々手荒く稽古をしました。食い物の恨みでしょうか。

 彼は不器用な男でしたが、着実に力を付け高校を卒業する前には有段者になっていました。

 湯麺の効果かも知れません。

 

 

 

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