海の水は宝の山

 海水からどうやって、有効物質を取り出すかという事が研究課題です。

 亀太郎は、研究者に頼んで編み目の大きさの違う様々な網を作ってもらいました。

 その編み目は大きな物から、ナノと言われる最小の編み目まであるのです。

 それらを編み目の大きい物から小さい物、最小の物へと順番に大きな筒に取り付けました。

 そうしてその中へ海水を流し込むと海水の中に含まれるいろいろな成分が、順番に網に引っかかって、そこから最後に出てくる水は、真水のようになっているのです。

 それぞれの網で回収された物を集めると様々な物質が回収できるのです。

 真水になった海水を、中東の砂漠地帯に放出すると、いつの間にか砂漠は美しい草原になり美しい森になりました。

 雨が降るたびに地上の物質を溶かして流れ込んでくる水は、海水になりますから、海の水は、いくら使っても涸れ果てることはありません。

 鉱物だけでなく、石油も天然ガスも海水の中に溶け込んでいますから、海水は宝の山のような物です。

 長い研究と、海水の現実的有効利用に成功した亀太郎は、成果を報告するため研究スタッフを伴って、海帝陛下のもとを尋ねました。

 大きな研究成果と、実績に陛下はとても喜ばれて、亀太郎に海底大亀勲章を授けました。

 スタッフ一同もそれぞれ褒章を与えられました。  亀太郎達の努力で、海底帝国はますます繁栄し亀太郎一家も、海帝陛下から今まで以上に立派な邸宅を与えられ、家族一同末永く幸せに海の中で暮らしたそうです。

 海底帝国では皆長寿で、先帝は海竜に乗って、毎日海底帝国の国々を視察されています。

 何しろ、海の底は地上の何倍もありますので帝国ないの国の数も、地上のヒデはありません。

 海底帝国は一体何カ国あるのかわからないほど多くの国がありますが、戦争や争いは、皆無です。豊かな海の幸に恵まれてみんな、豊かに生きているからです。

 また20年が過ぎました、亀太郎は20代でここへ来て60年過ごし、またやってきて20年を過ごしたわけですから、年齢は100才をこえているはずですが、とても元気で,大邸宅で子供や孫ひ孫達と楽しく暮らしています。

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