結婚式後驚きの華燭の苑

 結婚式は、大勢の人が集まり大盛況でした。仲人を務めた社長さんも大満足で二組の新郎新婦達に「少子高齢化が憂いとなる現在、我が社ではもっと多くの社内結婚なされ、幸せな家庭に健全な子女が誕生することを心から願っています。兎田君と浦島君の社内結婚は誠に日本の未来に明るい光りをとぼす物と誠に嬉しく思う次第です。」と厚生労働大臣のような祝辞を述べました。

 式の途中、兎田支店長は、「この式のことだけで誠意パイで新婚旅行のことまで手が回らなかったが、亀太郎が心配するなと言うので、そのままにしておいた。何処へ行くんだ。予算はどれくらいかかるんだ。」と小声で尋ねました。

 亀太郎は「式が終わって、後固唾汚すんだ後、私がご案内しますからご心配なく。」と言ってニッコリ笑いました。

 厳粛な神前での結婚式と盛大な披露宴が終わってから何人かの来世記者に美怒られて4人は、新婚旅行に出かけました。

 亀太郎を尖塔に人は浜辺へやって来ました。新婚旅行だから、新神戸か神戸空港へ行くのだろうと思っていた兎田支店長は驚きました。

 亀太郎が、「お願いします」というと、海の水が盛り上がり、大きな海亀が現れました。4人が海亀に乗る時、兎田支店長は「俺は泳げないんだ。」と心配そうに亀太郎にささやきました。亀太郎は「心配ありませんよ。」と言って支店長を亀の上へ押し上げました。

 4人が乗ると亀は恐ろしい早さで海底何千メートルもの所にある海帝国へやって来ました。

 海帝陛下は4人を大歓迎して、大宮殿に何千人もの世界の賓客を招いて祝宴が開かれました。兎田支店長は初めは驚いて、呆然としていましたが、昔、係長だった頃同僚に「俺は亀に乗って竜宮城へ行くんだ。お前達は犬猿雉でも捜して鬼ヶ島へ行って実績を上げてこい。」と啖呵を切ったことがあったことを思い出しておかしくなりました。

 海帝国での一週間の新婚旅行は夢のような時間でした。

 別れ際に海帝陛下は「世界中何処の浜辺からでも、夫婦二人で手を繋いで歩いた海帝国へ行きたいと念ずれば、君たちはいつでもここへ来ることが出来る。またくることを待っておるぞ。」と別れの言葉を下さいました。

 そして多くのお土産を下さいました。変えてからこの不思議なお土産を大勢の人に配ってみんなに喜ばれたのは言うまでもありません。兎田支店長は竜宮城へ新婚旅行に行ってきたと、みんなに熱っぽく語りましたが「また支店長のホラだ」と言って誰も信用しませんでしたが、お土産を貰った人々はどこからこんな物を持って来たんですかと盛んに聞きました。

↑ ページトップへ