鬼島興産営業会議
三組の男たちがそれぞれ車から降りて鬼島興産入っていったのを確かめてから三四郎は二回のベランダから事務所の中に忍び込みました。貴一郎も近くを飛んでいます。
事務所の中には、赤、青、黄色のネクタイをした3人ずつの男合計九名それから銀色のネクタイをした男が二人、真ん中に金色のネクタイをした男が座っています。
お爺さんの所へ来た、赤ネクタイの男が言いました。「爺さん、素直に500万円だすようですよ。五日後の二時に約束しました。」
すると、金ネクタイの男が言いました。「脅かしたりしなかったろうな。それに証書のコピーなどを取らなかったろうな。一つでも漏れがあると大変なことになるんだから注意の上にも注意が必要だぞ。」と言うと、赤ネクタイが「会長、そこの所は会長のおっしゃる通りにやってますから大丈夫です。」と報告しました。
その後青ネクタイと黄色ネクタイの3人組も報告し、鞄の中から札束を取り出しました。会長と呼ばれた男が鬼島大蔵氏でしょう。
会長はみんなから証書を集め集金した金を集めてから大きな金庫のダイアルに手をかけました。
三四郎は、机の下から金庫のダイヤルの数を確かめていました。会長はダイアルを回し終わると、ポケットから大事そうに鍵を取り出しカチャリと鍵を外しました。金庫の中は札束で埋まっています。
そこへ、みんなから回収した証書とお金を大事そうにしまい込みました。
それから長い会議が続き明日は何処へ行くかが決められました。
一部始終を見ていた三四郎はみんなが事務所を出て行くとき、スルリと外へ出て、空を舞っている貴一郎と連絡を取って帰ってきました。